こんばんは、久留米松陰塾国分校の池田です。

平成29年度の福岡県公立高校一般入試の問題が手に入りましたので、出題傾向について考察したうえで、今後受験される方に向けたアドバイスをしたいと思います。

平成29年度福岡県立高等学校入学者選抜学力検査問題 ← 今回の問題はこちらから

国語 大問1は説明文。漢字の読み書きや文法は毎年必ず出題されているが、「~をまとめて書け」という記述形式の問題が増えているのがポイント。筆者の言いたいことを短時間にまとめるという作業が求められる力が必要。

大問2は漢文。返り点を打つ問題や、省略されている主語を探すといった問題は定番。やはり目につくのは一番最後の問題。本文の展開や内容を踏まえて、朗読の仕方を説明させるというのは新傾向の問題で難しかったと思う。

大問3は随筆。大問1に比べると解きやすい印象を受けるが、こちらでも「考えて書け」という形式の問題が出題されている。

大問4は課題作文。題目はいたってシンプルで、条件も毎年通り3つ。ただ、資料を読み込まないといけないので、それだけでも時間がかかったかもしれない。

【今後の対策】

漢字や文法、歴史的仮名遣いや返り点に関する知識はしっかり身に着けたうえで、筆者の考えを簡潔にまとめるという訓練は日ごろから行う必要がある。単に内容を読み取るというレベルでは公立入試では思ったように点数を伸ばせないという事実を知ったうえで学習に取り組んでほしい。

数学 大問1は例年通り小問総合。

大問2は連立方程式。一見すると簡単な気もするが、個数と袋の関係を見落とすと1番の問題で点数が取れない。x/3とy/7という記述があるのでそれを手掛かりにもう一つの式が作れたかどうかがポイント。

大問3は文字式の証明。出題形式は昨年と同じで、昨年に比べたら幾分易しくなった印象を受ける。

大問4は一次関数の文章題。基本に忠実に問題に取り組めば点数は取れると思われる。。

大問5は相似の証明と面積を求める問題。相似の証明は少し難しかったかもしれないが、難しくなってもこの程度なので、確実に得点してほしい。

大問6は立体図形の問題。六角柱の問題はあまり見慣れないが、問題自体はいたってシンプルで例年同様のレベル。

【今後の対策】

小問集合の計算は確実に取れるレベルにまでなってほしい。数学の記述問題は大きく分けて文字式の問題、合同の証明、相似の証明と3つに分けられるが、特に文字式の問題と相似の問題は毎年といっていいほど出題されるので、徹底的に書く練習をして解法をマスターしてほしい。それと、学習に余裕があれば3年生の終りのほうに学ぶ相似に関する事項と、三平方に関する事項はなるだけ早めに学習に取り組みたいところである。

理科 例年通り、大問1、2は生物、大問3、4は化学、大問5、6は地学、大問7、8は物理で構成されている。全般的に言えることは、実験に関する問題がきわめて多いという点が挙げられる。

また、昨年の化学の問題でもそうであったように、レポートから考察したことを論述するという問題が大問2の生物分野で出題されている。こういうたぐいの問題が出されると、試験自体の難易度が上がるのではと思われる。

【今後の対策】

基本的に理科は勉強した分、得点に反映されやすいという特徴がある。どの分野もまんべんなく復習することでしっかり得点を取ってほしい。その際に心がけてほしいことは、ある実験とそれに対する結論を理解してほしい。なぜそのようになるのか理由をしっかり答えられるようにすること。その際に、実験器具を使用する際に注意すること、この試薬を使ったらどういう反応をするのかといったことにも注視してほしい。

社会  大問1、2は歴史、大問3、4は地理、大問5、6は公民の問題で構成されている。これまでの歴史は大問1で戦国時代までの話、大問2で江戸時代以降というような分類がなされていた印象を受けていたが、今回は歴史2題とも明治、大正、昭和といった近現代に関する問題が出題されていたところは少し傾向が違っていた。また例年に比して資料やグラフが多く、記述問題が14題も出題されていた点が特徴的である。

【今後の対策】

単に知識を問われるというのではなく、時代背景であるとか、資料やグラフから読み取れることを文章として記述するという力がより一層問われる傾向がある。基本的な知識をベースとして、なぜそのような歴史背景をたどっていくことになったのか、グラフか読み取れる各地域の特色をとらえる、日ごろからニュースに関心を持つということは重要である。

英語 リスニングテストが10分間別枠で設けられており、そのあと筆記テストが40分間。

大問1は対話文の完成。択一なので難しくない。

大問2も対話文だが文章が長くなっていて、聞いてくる問題も多岐にわたる。会話の内容から考えて単語を埋めたり、質問を作るというものが出題されている。今後もこういった傾向が続くと思われる。

大問3は長文読解。こちらも具体的な内容を探し出して日本語で書きだしなさいという問題が目立つ。内容を理解していないと得点が取れないようになっているが、長文の分量が何となく減っている印象を受ける。

大問4は条件付き英作文。例年通りで文法の知識が問われている。

【今後の対策】

単語や文法の知識をしっかりと身に着けるのはもちろんのこと、しっかりと読む、聞く、書く力を養うということを意識した学習をすることが必要。特にリスニングの配点は昨年15点、今回17点、来年20点というように配点は徐々に増えることになっているので、リスニング対策もおろそかにしないようにしてほしい。

来年度からの試験の変更点

思考力、判断力、表現力等を問う問題、言語活動を重視した問題をより充実させることを目的として、試験時間は国語、数学、理科、社会はそれぞれ45分間→50分間、英語はリスニングテストが10分間→15分間+筆記テスト40分間(現行どおり)と試験時間が増えることになっています。

 

試験時間が増えるからと言って基本的な学習方法はこれまでどおり極端に変える必要はありません。単に知識だけを問う問題から論理的思考力を問う問題が増えてきているということは事実です。これは世の中が求めている人材を育成するために、教育界も呼応すべく行われている教育改革の一つです。

こういう事実があるということを受験生だけでなく、保護者の方々もぜひ知っておいてください。入試の直前までこの事実を知らなかったという人は必ずと言っていいほどいらっしゃると思います。こういう事実を事前に知っておくことで高校受験に対する万全の準備をやっていきましょう。当塾でも高校入試に備えて万全のサポートをしていきますのでよろしくお願いいたします。

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